掲載記録


2000 イエローページ9月号

 

●意識を持っていそうな怪しげな人形たち

 現在および今後の活躍が期待される、十勝ゆかりの作家に着目したシリーズ展の3回目。今回は、帯広在住の造形作家伽井丹彌氏の創作人形を紹介している。
 帯広生まれの伽井氏は、日本を代表する人形作家・四谷シモン氏に短期間師事したのち、積極的な作品製作を展開。舞踊家としても活動している。作品は球状の関節構造によって人体の動きを再現した、1mを超える大型の創作人形。腕や足を自由に折り曲げることができ、人間と同じようなポーズを取らせることができる。素材は桐塑を粘土状に練り上げたものや、ホットメルトという樹脂。眼球にガラスを用いたり、頭部に人毛を植えたりと、細部まで精巧に作られている。
 確固とした存在感や工芸的な精緻さを示す一方で、人形特有ともいえる豊かな象徴性、呪術性、生命感を内包している作品。そこには、従来の彫刻や工芸の枠では捉えきれない独自の造形性が認められる。本展では、近年の作品11点を展示。
【一般100円 大学生60円 高校生以下、65歳以上無料】

コミュニティ・アイ9月号

広報帯広



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